どうなの?結局どうなるのよFX(その3
2009年8月28日 軍事・政治 コメント (1)アメリカ「F-22が欲しいだぁ?日本のくせに生意気だぞぉー!」
日本「ド○えもーん!アメリカがF-22売ってくれないよぉー(泣」
ド○えもん「しょうがないなぁ防衛省はー・・。テケテケッ ユーロファーター・タイフーン!!」
防衛省幹部一同「「・・・」」
防衛省幹部一同「「び・微妙・・・・」」
さて、F-22購入が絶望的な日本ですが、さりとてこのままでは老朽化し、退役するF-4Jによる戦力の空白化は免れません。これを防ぐためにはいち早くF-Xを決定し新規調達するしかありません。F-22がダメというと他に何があるか、ということで登場するのがユーロファイタータイフーン
ユーロファイター・タイフーン
(Eurofighter Typhoon)
1980年からヨーロッパにおいて多国間開発が開始された機体。(開発時の参加国はイギリス、ドイツ、フランス。途中でイタリア、スペインが参加。ただし開発途中でフランスが脱退。)
多国間開発であるが故に要求仕様が各国で異なり、お互いの意見が食い違ったりと開発は難航。多国籍間開発の難しさを浮き彫りにした機体である。
開発当時はステルス性能が要求仕様になかったのだが、後にその重要性が認知され始めるとこれを盛り込むことに。しかし、所詮は後付けである上にクロースカップルドデルタを採用しているためにF-22やF-35に比べてステルス性能は大きく劣ってしまう。
要約すると、なんやかんやで開発が大幅に難航しているうちにチート大国アメリカがステルス機をさっさと実用化してしまったが故に非常に微妙な立ち位置となった機体。まるでセ○が開発した負けハードのようだ。ちなみにイギリスではF-35がもう実用化されるってんでタイフーンには見切りをつけてあれこれと調達数を絞ったりしてます。
以下その他のF-X候補達
F-35
計画名Joint Strike Fighterの頭文字からとってJSFとよく呼ばれる。各国から出資を募ってロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)が開発した機体。航空機の開発には莫大なお金がかかるので、様々な任務を複数の機種で遂行するのではなく、同一の機体(フレーム)とその派生型でまかなおうとしたが結果開発が遅延するというありがちな結果を迎えてしまった機体。2009年7月30日にアメリカ海軍向けの量産型の一号機が完成。飛行試験は2010年から実施の予定。実戦配備は2015年の予定とのこと。(ソースはtechnobahn)
(※2009年9月17日追記:technobahnはソースとしては信頼性に劣る事が判明。また後日調べた結果、海軍向けF-35Bは2012年に実戦配備を目指しているとの事。但し開発計画の遅れも十分に考えられる上にこれも明確なソースを持っているわけではないです。十分に留意を。)
アメリカでは今後この機体を主力として運用するという声明を出しており、仮に運用初期に不具合が多発し、一時的に迷機の烙印を押されたとしても今後の改修でそれらが解決されるのは確実で、"名機になるのが確実視"されている機体でもある。
日本からの視点で見た場合、2015年(訂正2012年)から実戦配備ということはすなわち開発計画に参加していない我が国が調達できるのは少なくともそれ以降ということになる。すなわちF-Xからは落選の可能性大。残念。
(ただしF-Xの決定をそれまでに保留していた場合は見込みがある。)
しかもあくまで日本が求めているのは制空任務を重視した機体である上にスーパークルーズ能力を持たない事、機体自体が小型故に大出力のレーダーを積めるかといった問題がネックとなるのは確実。
F-15SE
F-15Eをベースに最新技術を盛り込んだ機体。当然ステルス技術も盛り込まれているのだが、元々レーダー反射断面積(Radar Cross Section)が広い機体なだけに後付でどこまでステルス性能を伸ばせるか疑問ではある。とりあえずは実機の完成待ち状態。意外と値段がお高いらしいがベースがF-15Eであるために機体寿命が長いと予想されるので、末永く使う事を考えれば高い値段もそこまでネックにはならないのかもしれない。
ざっとこんなところでしょうか。他にも候補自体はあるのですが採用の見込みがないものは省略しました。厳密に言うとF-35も省略対象なのですがまったくゼロというわけでもないので記載しました。
さて、この中で"現在"日本が購入可能なものは・・・
タイフーンしかありませんね。ということで実質的に"現在の"F-X最有力候補がタイフーンとなるわけです。でもタイフーンはステルス能力低いし今後のアップデートが継続されるか微妙ですしおすしで採用の決定打に欠けるわけです。
しかし、前述にも記したとおり、戦力の空白化が目前に迫っているのも確かです。ただ、これを防ぐためにタイフーンを導入した場合、当然ながら後に採用するであろうF-22の調達数が減ります。予算は有限なのです。
(※注釈、航空機はとってもお高く、機体によってまちまちですが、それでも通常100億円前後はします。また、調達価格が高い故に通常は機体寿命が果てるまで、およそ20年~30年は使い続けるのが普通です。タイフーンをF-Xに認定する、ということは少なくとも今後20年以上はタイフーンを使い続ける、という事になります。)
すなわち現在、戦力の一時的な減退を覚悟の上でF-4Jを限界まで使い続けて少しでも多くのF-22を調達するか、それともF-22の調達数が減るのを覚悟でタイフーンを購入するか、微妙なところであるわけです。この辺りで軍事オタクの方々の意見が分かれます。というか本職の軍事ジャーナリストの間でも意見が分かれています。概ねでは購入可能であるならばF-22を、という点ではほとんど差異はないんです。争点は現実にF-22が購入不可能であるため、今後どうするかという一点につきます。すなわち、F-Xがどうなるのか誰も予測できないのです。(やっと結論がでた。
ここでの最大のポイントは、現在の周辺国の脅威がどの程度であるか、ということです。すなわち中国の増大する軍事費によって、相対的に日本の抑止力も低下するわけで、これをどの程度と見るかで前述の戦力の空白化うんぬんタイフーンうんぬんの結論が導き出されます。
ただ一つ、確かな事はF-Xを選定する防衛省の方々は、我々一般人には公開されない、手に入らない情報を持っています。すなわち視点からして我々民間人とは違うわけです。我々が今後のF-Xがどうすべきであるかを論じるのはあくまで余興であるということを踏まえなければいけません。つまり、何故航空自衛隊は○○を採用しないのBAKANANOといった"批判"は筋違いであるということです。(F-X選定委員は航空機自体の知識もさることながら、その運用・活用方法について熟知してることも考慮するべし。そこらへんの軍事オタクと比較してはいけない。)
もちろん批判の証拠たる情報があれば別ですが。
おまけ
この記事を書くきっかけになった一言
Gallia「メタルギアソリッドのせいでにわか軍オタが増えてウゼェ・・・」
↓
Gallia「ユーロファイターを導入すべきだろ・・・」
/(^o^)\フッジサーン
終わり。
日本「ド○えもーん!アメリカがF-22売ってくれないよぉー(泣」
ド○えもん「しょうがないなぁ防衛省はー・・。テケテケッ ユーロファーター・タイフーン!!」
防衛省幹部一同「「・・・」」
防衛省幹部一同「「び・微妙・・・・」」
さて、F-22購入が絶望的な日本ですが、さりとてこのままでは老朽化し、退役するF-4Jによる戦力の空白化は免れません。これを防ぐためにはいち早くF-Xを決定し新規調達するしかありません。F-22がダメというと他に何があるか、ということで登場するのがユーロファイタータイフーン
ユーロファイター・タイフーン
(Eurofighter Typhoon)
1980年からヨーロッパにおいて多国間開発が開始された機体。(開発時の参加国はイギリス、ドイツ、フランス。途中でイタリア、スペインが参加。ただし開発途中でフランスが脱退。)
多国間開発であるが故に要求仕様が各国で異なり、お互いの意見が食い違ったりと開発は難航。多国籍間開発の難しさを浮き彫りにした機体である。
開発当時はステルス性能が要求仕様になかったのだが、後にその重要性が認知され始めるとこれを盛り込むことに。しかし、所詮は後付けである上にクロースカップルドデルタを採用しているためにF-22やF-35に比べてステルス性能は大きく劣ってしまう。
要約すると、なんやかんやで開発が大幅に難航しているうちにチート大国アメリカがステルス機をさっさと実用化してしまったが故に非常に微妙な立ち位置となった機体。まるでセ○が開発した負けハードのようだ。ちなみにイギリスではF-35がもう実用化されるってんでタイフーンには見切りをつけてあれこれと調達数を絞ったりしてます。
以下その他のF-X候補達
F-35
計画名Joint Strike Fighterの頭文字からとってJSFとよく呼ばれる。各国から出資を募ってロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)が開発した機体。航空機の開発には莫大なお金がかかるので、様々な任務を複数の機種で遂行するのではなく、同一の機体(フレーム)とその派生型でまかなおうとしたが結果開発が遅延するというありがちな結果を迎えてしまった機体。2009年7月30日にアメリカ海軍向けの量産型の一号機が完成。飛行試験は2010年から実施の予定。実戦配備は2015年の予定とのこと。(ソースはtechnobahn)
(※2009年9月17日追記:technobahnはソースとしては信頼性に劣る事が判明。また後日調べた結果、海軍向けF-35Bは2012年に実戦配備を目指しているとの事。但し開発計画の遅れも十分に考えられる上にこれも明確なソースを持っているわけではないです。十分に留意を。)
アメリカでは今後この機体を主力として運用するという声明を出しており、仮に運用初期に不具合が多発し、一時的に迷機の烙印を押されたとしても今後の改修でそれらが解決されるのは確実で、"名機になるのが確実視"されている機体でもある。
日本からの視点で見た場合、
(ただしF-Xの決定をそれまでに保留していた場合は見込みがある。)
しかもあくまで日本が求めているのは制空任務を重視した機体である上にスーパークルーズ能力を持たない事、機体自体が小型故に大出力のレーダーを積めるかといった問題がネックとなるのは確実。
F-15SE
F-15Eをベースに最新技術を盛り込んだ機体。当然ステルス技術も盛り込まれているのだが、元々レーダー反射断面積(Radar Cross Section)が広い機体なだけに後付でどこまでステルス性能を伸ばせるか疑問ではある。とりあえずは実機の完成待ち状態。意外と値段がお高いらしいがベースがF-15Eであるために機体寿命が長いと予想されるので、末永く使う事を考えれば高い値段もそこまでネックにはならないのかもしれない。
ざっとこんなところでしょうか。他にも候補自体はあるのですが採用の見込みがないものは省略しました。厳密に言うとF-35も省略対象なのですがまったくゼロというわけでもないので記載しました。
さて、この中で"現在"日本が購入可能なものは・・・
タイフーンしかありませんね。ということで実質的に"現在の"F-X最有力候補がタイフーンとなるわけです。でもタイフーンはステルス能力低いし今後のアップデートが継続されるか微妙ですしおすしで採用の決定打に欠けるわけです。
しかし、前述にも記したとおり、戦力の空白化が目前に迫っているのも確かです。ただ、これを防ぐためにタイフーンを導入した場合、当然ながら後に採用するであろうF-22の調達数が減ります。予算は有限なのです。
(※注釈、航空機はとってもお高く、機体によってまちまちですが、それでも通常100億円前後はします。また、調達価格が高い故に通常は機体寿命が果てるまで、およそ20年~30年は使い続けるのが普通です。タイフーンをF-Xに認定する、ということは少なくとも今後20年以上はタイフーンを使い続ける、という事になります。)
すなわち現在、戦力の一時的な減退を覚悟の上でF-4Jを限界まで使い続けて少しでも多くのF-22を調達するか、それともF-22の調達数が減るのを覚悟でタイフーンを購入するか、微妙なところであるわけです。この辺りで軍事オタクの方々の意見が分かれます。というか本職の軍事ジャーナリストの間でも意見が分かれています。概ねでは購入可能であるならばF-22を、という点ではほとんど差異はないんです。争点は現実にF-22が購入不可能であるため、今後どうするかという一点につきます。すなわち、F-Xがどうなるのか誰も予測できないのです。(やっと結論がでた。
ここでの最大のポイントは、現在の周辺国の脅威がどの程度であるか、ということです。すなわち中国の増大する軍事費によって、相対的に日本の抑止力も低下するわけで、これをどの程度と見るかで前述の戦力の空白化うんぬんタイフーンうんぬんの結論が導き出されます。
ただ一つ、確かな事はF-Xを選定する防衛省の方々は、我々一般人には公開されない、手に入らない情報を持っています。すなわち視点からして我々民間人とは違うわけです。我々が今後のF-Xがどうすべきであるかを論じるのはあくまで余興であるということを踏まえなければいけません。つまり、何故航空自衛隊は○○を採用しないのBAKANANOといった"批判"は筋違いであるということです。(F-X選定委員は航空機自体の知識もさることながら、その運用・活用方法について熟知してることも考慮するべし。そこらへんの軍事オタクと比較してはいけない。)
もちろん批判の証拠たる情報があれば別ですが。
おまけ
この記事を書くきっかけになった一言
Gallia「メタルギアソリッドのせいでにわか軍オタが増えてウゼェ・・・」
↓
Gallia「ユーロファイターを導入すべきだろ・・・」
/(^o^)\フッジサーン
終わり。
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