どうなの?結局どうなるのよFX(その2
2009年8月9日 軍事・政治前回のおさらい
選定委員会「F-22しかありえなくね?」
政治家「じゃあF-22で交渉してみるわ」
日本「F-22売ってください」
アメリカ「やだよ。ペッ」
さて、日本の地理状況、運用方法、法整備、世論もろもろを含めF-22が最善の選択であるにもかかわらずアメリカ様はなかなか売ろうとはしません。もちろんこれには理由があります。
当然ながらF-22はアメリカにとっても重要な戦力であり、その内部の設計はもはや国家レベルと言ってもいいほどの機密中の機密です。この情報が流出してしまうと安全保障に直接響くほどなので、アメリカも非常に慎重な態度をとらざるをえません。(ちなみに2009年8月現在、F--22は議会によって禁輸措置継続中)
そして残念ながら、日本は過去にイージス艦の情報を流出させてしまうという最悪の事件を起こしております。(2007年1月に事件発覚、同年容疑者逮捕)当時最先端のイージス艦の内部設計をこうも簡単に流出させてしまうようでは、F-22を輸出することに二の足を踏むのも当然のことです。
(*ただし補足として、こういった機密情報の情報漏えい問題は日本だけに限らず各国でも頭を悩ませている問題です。さらに日本の場合、単純に自衛隊組織の問題だけではなく、まずスパイを防止する法律の整備が進んでいないという問題があることを念頭に置く必要があります。また、決して日本が相手だからF-22を輸出できない、というわけでもなく、アメリカはイスラエルからのF-22購入要請も断っています。)
しかし反面、日本へF-22を輸出するメリットを理解する声もあります。
まず第一に在日米軍の負担が減ります。実質的に極東の秩序は在日米軍が一手に担っているといっても過言ではないので、これらの負担が減るのはアメリカにとってもメリットがあります。
さらに兵器を輸出するわけですから、当然財政も潤いますし、国内の関連産業も潤います。
当面の問題は機密情報の管理であるので、これを解決すべくF-22を輸出向けに重要な機密情報を含む機構を取り除く、または汎用な機構に入れ換えたものを開発し、それを輸出するという案がでています。これは日米双方にメリットのある案なのですが、これはこれで問題があります。
そもそも機密情報をどこまで取り除けるのか、という問題に加え、航空機というものはとてもデリケートなもので、ちょっとでもいじるとそれが全体に影響を及ぼしてしまいます。下手にいじりすぎると開発費用も莫大なものとなってしまうのです。特にF-22にとって重要なステルス性能は、機体の外部設計、内部設計の基礎部分に深くかかわってくるので、これをいかに機密情報を取り除くか、非常に難しい問題になっています。
(*補足
ちなみに過去に日本はF-15を購入する際、これも情報漏洩の懸念から、一部の電子装備を外された状態で売却されました。このように輸出用にデチューンし、モンキーモデルとして売却するのは一般的なことです。)
と、ここまで書いて期待させておいてなんですがF-22の輸出用モデルはどうやらあまりアメリカ議会の反応がよくないらしく、実現の見込みが薄そうです。たしかに、アメリカの立場に立って考えてみると、わざわざF-22の輸出用モデルなんぞ作らんでも既に完成しつつある(というか一部のモデルは既に配備が始まった)F-35があるので、売り込むならF-35を売り込む方がメリットがありそうですね。
さて、長くなりましたが以上のように現在、アメリカはF-22を輸出するつもりがありません。日本のF-Xに最適なF-22が購入できない、となると日本のとるべき道はF-22を購入できる時期まで現在の航空機を延命措置を施し、旧式のままがんばるか、別の航空機の購入を模索しなければいけません。
Eurofighter Typhoon: |電柱|・`*) チラッ チラッ
続く。
選定委員会「F-22しかありえなくね?」
政治家「じゃあF-22で交渉してみるわ」
日本「F-22売ってください」
アメリカ「やだよ。ペッ」
さて、日本の地理状況、運用方法、法整備、世論もろもろを含めF-22が最善の選択であるにもかかわらずアメリカ様はなかなか売ろうとはしません。もちろんこれには理由があります。
当然ながらF-22はアメリカにとっても重要な戦力であり、その内部の設計はもはや国家レベルと言ってもいいほどの機密中の機密です。この情報が流出してしまうと安全保障に直接響くほどなので、アメリカも非常に慎重な態度をとらざるをえません。(ちなみに2009年8月現在、F--22は議会によって禁輸措置継続中)
そして残念ながら、日本は過去にイージス艦の情報を流出させてしまうという最悪の事件を起こしております。(2007年1月に事件発覚、同年容疑者逮捕)当時最先端のイージス艦の内部設計をこうも簡単に流出させてしまうようでは、F-22を輸出することに二の足を踏むのも当然のことです。
(*ただし補足として、こういった機密情報の情報漏えい問題は日本だけに限らず各国でも頭を悩ませている問題です。さらに日本の場合、単純に自衛隊組織の問題だけではなく、まずスパイを防止する法律の整備が進んでいないという問題があることを念頭に置く必要があります。また、決して日本が相手だからF-22を輸出できない、というわけでもなく、アメリカはイスラエルからのF-22購入要請も断っています。)
しかし反面、日本へF-22を輸出するメリットを理解する声もあります。
まず第一に在日米軍の負担が減ります。実質的に極東の秩序は在日米軍が一手に担っているといっても過言ではないので、これらの負担が減るのはアメリカにとってもメリットがあります。
さらに兵器を輸出するわけですから、当然財政も潤いますし、国内の関連産業も潤います。
当面の問題は機密情報の管理であるので、これを解決すべくF-22を輸出向けに重要な機密情報を含む機構を取り除く、または汎用な機構に入れ換えたものを開発し、それを輸出するという案がでています。これは日米双方にメリットのある案なのですが、これはこれで問題があります。
そもそも機密情報をどこまで取り除けるのか、という問題に加え、航空機というものはとてもデリケートなもので、ちょっとでもいじるとそれが全体に影響を及ぼしてしまいます。下手にいじりすぎると開発費用も莫大なものとなってしまうのです。特にF-22にとって重要なステルス性能は、機体の外部設計、内部設計の基礎部分に深くかかわってくるので、これをいかに機密情報を取り除くか、非常に難しい問題になっています。
(*補足
ちなみに過去に日本はF-15を購入する際、これも情報漏洩の懸念から、一部の電子装備を外された状態で売却されました。このように輸出用にデチューンし、モンキーモデルとして売却するのは一般的なことです。)
と、ここまで書いて期待させておいてなんですがF-22の輸出用モデルはどうやらあまりアメリカ議会の反応がよくないらしく、実現の見込みが薄そうです。たしかに、アメリカの立場に立って考えてみると、わざわざF-22の輸出用モデルなんぞ作らんでも既に完成しつつある(というか一部のモデルは既に配備が始まった)F-35があるので、売り込むならF-35を売り込む方がメリットがありそうですね。
さて、長くなりましたが以上のように現在、アメリカはF-22を輸出するつもりがありません。日本のF-Xに最適なF-22が購入できない、となると日本のとるべき道はF-22を購入できる時期まで現在の航空機を延命措置を施し、旧式のままがんばるか、別の航空機の購入を模索しなければいけません。
Eurofighter Typhoon: |電柱|・`*) チラッ チラッ
続く。
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